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F1 ラッセルが今のF1のつまらなさを露呈してしまった

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出典:‘I hope I’m not dreaming’ – Perez rendered speechless after ending 190-race wait for victory | Formula 1®

私はF1が好きで10代から見ています。かれこれ30年経ちました。
ここ数年はメルセデスが強く、レッドブルやフェラーリも歯が立たない状況が続いていますが、今年の優勝を決めているルイス・ハミルトンが、コロナウイルスに感染してしまったことを受けて、サヒールGPでは下位チームのウィリアムズのジョージ・ラッセルをメルセデスがレンタルし、メルセデスのマシン W11 EQ Performanceに乗ることになりました。その結果、今のF1のつまらなさを露呈してしまった様に思います。「どう言うことか?」を解説していきます。

 

F1ドライバーなら、誰が乗ってもメルセデスなら早い説

今回ハミルトンの代役を務めたラッセルは今シーズン0ポイントです。
0ポイントと言うことは、一度も10位以内に入っていないと言うことです。
普通に考えて、「早いドライバー」だとは思いませんよね。

しかし、今回ハミルトンに代わって、メルセデスに乗ったところ、いきなり予選2位です。本戦は色々あって9位でしたが、予選ではトップのボッタスに続く2位だったのです。本戦でもトラブルがなければ1位を走行していました。

これがどう言うことを表しているかと言うと、「F1ともなれば、ドライバーの経験には差はあるものの、テクニックについてはあまり大きな差はなく、車の差が順位であり、メルセデスは圧倒的に早い」と言うことと、「今のメルセデスであれば、どのF1ドライバーが乗っても上位に食い込むことはできる」ということを表していると思います。

 

過去に強かったレッドブルとは異なるメルセデス一強の状況

過去にレッドブルが強かった時代(2010〜)もありましたが、1強という感じではなく、2強ないしは3強という感じで、レースごとに優勝チームが変わる様な感じでした。(レッドブルが圧倒的に強かったのは2年だけでした)

しかし、現在のメルセデスの強さはもはや異常です。

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2014年以降のポイントの開き方は異常で圧倒的です。

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ドライバー別で見ても、2010年から2013年のレッドブルが強かった時代は、ベッテルの4連勝ではありますが、それでも2位には別チームのドライバーが名前を連ねています。いわゆるファーストドライバー同士は競っている状態だったので、レースを見ている上でも、そのレースの勝ち負けはもちろんですが、ドライバーズランキングがどうなるのかや、コンストラクターズランキングを楽しむことができました。

しかし、2014年以降はメルセデスのドライバーが1位、2位をしてる割合が高くなり、結局はメルセデス同士の争いであり他のチームは蚊帳の外になっています。
2014年〜2016年はハミルトンとロズベルグの争いがあったので、それでもまだ楽しめましたが、ボッタスにドライバーが変わってからは、ファーストドライバー・セカンドドライバーの意識が高まって、チーム内の争いもあまりなくなってしまいました。

2020年も既にハミルトンが優勝を決めており、現時点では2位もボッタスで、両方ともメルセデスとなっています。かろうじてフェルスタッペンが間に割り込む可能性はあるものの、その差も圧倒的なので、2019年のドライバーズランキングの結果に近くなる様に思います。

もはやF1の放送でも、1位2位を映す機会よりも、レッドブル、マクラーレン、レーシングポイント、ルノーといった中盤のレースを映すことの方が多く、見ている側としても中盤の方が面白く、上位はトラブルでもない限りは変わらないので見る必要もないと言う感じです。

来年はドライバーが少し入れ替わる様ですが、それも中盤勢です。
メルセデスは、ハミルトンがまだ契約を更新していない様ですが、それでもおそらく変わらないハミルトンとボッタスになるのではないかと思います。

そうなると、よほどのレギュレーション変更か、突然変異でもないと中盤や下位チームが上位に上がることはない様に思います。またつまらないシーズンを迎えるのであれば、流石にケーブルテレビでF1の為にチャンネル契約をする必要もないかなと思っています。(インターネットもケーブルテレビなので解約はしない予定ですが...)

 

2021年のF1では新しいハンデキャップ制度が導入されるが、どう言う結果をもたらすか?

レギュレーションも毎年手を入れていますが、結局のところは資金力の差がものを言っています。レギュレーションを大きく変えれば差が埋まる可能性はあるものの、その為にマシンを大きく変えなければならないので、結果的に莫大なお金を各チームが使い、資金力のないチームは参戦できなくなる可能性があるので、流石にそれもできないと言うことだと思います。

しかし、2021年のレギュレーションに以下の様なハンデキャップが導入されます。
これがどれほどの影響を及ぼすのか正直わかりませんが、これで上位チームの開発が制限されたことにより、下位チームが上位チームほどの車を作ることができるならば、順位は変わる可能背があると思うので期待したいところです。

jp.motorsport.com

 

 

日本のSUPER GTのレギュレーションはとても面白いし、F1でも採用可能なルールではないのだろうか?

日本にはSUPER GTというレースがあります。SUPER GTにはGT500とGT300という二つのクラスの車が同時に走ると言う非常に面白いレースです。GT500は国産メーカーから日産、トヨタ、ホンダが参戦しており、GT300はさらに海外メーカーの車も多数参戦しているため、まるでスーパーカーレースの様な感じになっています。

このSUPER GTがどう言うレギュレーションをしているかというと、DTM(ドイツツーリングカー選手権)を真似て、ウェイトハンディ制を採用しています。

具体的には、全レースで優勝した車は、次レースで100kgのオモリを車に搭載して走るのです。これにより、車は加速は鈍くなり、コーナーではタイヤの負荷が高くなり、ブレーキが効きづらくなるのです。その結果優勝し続けることは非常に困難になり、レース自体が1年を通して拮抗します。そして、最終戦で年間チャンピオンになる可能性のあるチームが複数チームになり、最後まで目が離せないという結果になるのです。

この方法がF1に採用されれば、開発には影響しないので問題ない様にも思うのですが、F1ともなると、ギリギリのレースになるので、オモリを載せたりすると生死を分ける様なことになって出来ないのでしょうかね?
正直そこまでの知識はありませんが、資金力の差が、レースの順位にならない様なレギュレーションを考えてもらわないと、流石にF1離れが増えそうな気がします。

ちなみに、ウェイトハンディ制にも問題はありますので、必ずしもウェイトハンディ制が良いとは思いません。F1でもKERSや現在のDRSなど色々な方策がとられていますが、車を作っている技術者側としては、人為的に差を付けられるのは開発意欲を削がれてしまう様な気がしますね...

 

いずれにしても来年も大きく変わらないならば、おそらく結果しか見なくなると思います。