国産コンパクトカーは多数あります。
所有したことがないですが、父の車の買い替えの時に一通り試乗しました。
少し前になりますが、その時の感想とカタログスペックから最近のコンパクトカーについて考えてみました。
対象車種
まず各社の代表格、最新からリストアップ。
トヨタは、パッソやアクアなども同サイズのコンパクトカーとなりますが、同じメーカーから似たような混戦プトの車を出すのはやめて欲しいと思っています。
少し整理したと思いましたが、また同サイズの異車種増えてきた感じがします。
輸入車並みに整理して、もっと1車種に力を入れて欲しいという思いからヤリスを選出しました。ホンダはフィットですね。日産は少し古いですがマーチです。ノートが主力になりつつありますが、マーチが好きなのでw
マツダはデミオ...ではなくMAZDA2です。マツダは整理されていて良いと思います。
ダイハツのブーンはトヨタのパッソ除外に伴いここでは除外します。
スズキはスイフトを選出しました。
基本情報の横並び比較の条件
まずは基本情報の比較からしてみます。
いずれも一番高価なスペックを対象とします。
(安価なものは装備も貧弱だったり、のちの輸入車との比較にならなくなるため)
また、2WDより4WDが高価となりますが、このカテゴリーで4WDを選ぶ理由は雪国でもない限りは無いと思われるので、一番高価かつ2WDを対象とします。
ボディーカラーによっては価格が変わるため、通常のホワイトを前提とします。
国産コンパクトカー比較
基本スペック部分を一覧化してみました。
ここから素人が読み取れることは...
CVTから電気式無段階変速機や6速AT、そしてパワーがダイレクトに伝わる5AGSにシフトしてきている
一番設計の古いマーチのCVTに対して、その他の新しい車は海外でも使われるAGS(2ペダルMT)や従来のAT/電気式無段階変速機に変わってきています。CVTの走り出しのもたつき感や性能限界を感じているのではないかと想像していますが、そもそも海外ではCVTなんてほとんどありません。一時期メルセデスやMINIで採用されたこともありましたが、現在はATかDCTのどちらかです。
海外だとSTOPアンドGOが少なく、CVTのメリットが少なく、日本やアメリカではSTOPアンドGOが多いので効率のよいCVTにメリットがあるからと言われています。
また、DCTは日本の気候だと条件が悪く、故障が起こりやすいというのも理由で、メーカーが積極的に採用していないとも聞きますが、実際DCTである私の車は故障はないですね...。真意の程は不明ですが、スズキの5AGSはシングルクラッチのMT車を自動変速する仕組みを独自で開発したようなので、この仕組みが燃費も走りも良いようなので、故障率が低ければ受け入れられるのではないかと期待しています。
コンパクトカーでも価格は上昇傾向にある
これは皆感じているだろう。そもそも輸入車は高く国産は安いのイメージが基本的に強いが、「高級」ということではなく、「装備が充実している」「基本性能が高い」ということに応じて価格も高くなっています。
しかし、近年は国産車の安全装備も見直されて、国産車も輸入車並みに高くなってきています。(いまだオプションといっている車種やグレードも多数ありますが)
わかりやすいところでいうと、VW UPという一番コンパクトな車にはMOVE UP、HIGH UP、GTIと大きく3グレードがあります。一番下のグレードになるMOVE UPですらサイドエアバッグまで標準で装備されているのです。
こう言った事が積み上がって、輸入車の価格は設定されているので、国産よりも高いという結果になっています。ですので、意味なくデタラメに高いのではないのです。
もちろん高級な革だとか、カーボンが使われていて..という本当の意味の高級車もありますが、いわゆる街でよく見かける輸入コンパクトカーの多くは、国産の高級車に近い装備(見た目とかは当然違うのであくまで安全等の装備)のコンパクトカーと考えれば納得できると思います。
国産コンパクトカーがようやく見直されてきた
私は過去にインプレッサ スポーツワゴン WRXからGOLF 5 GT TSIに乗り換えていますが、その時に思ったことは、スポーティーなインプレッサ WRXよりもGOLFの方が基本性能が高いということです。
インプレッサという車種はスポーティーに仕上げられた車ですが、WRXは他のグレードからエンジン性能だけが単純に引き上げられた感じです。それに対して当時のGOLFはR32、GTI、GT、GT TSIというグレード構成でしたが、下の方のグレードであるGT TSIでさえも、ボディー剛性はインプレッサよりも全然高く、エンジンこそWRXの方が上ではありますが、それ以外で劣ると感じる部分はありませんでした。
要は基本性能をどう考えるか?ということの違いです。
10段階の性能レベルがあるとすると、輸入車はレベル8を基本性能とするのに対して、国産車はレベル3を基本性能としている感じです。
そして、輸入車はレベル8〜10でグレード展開するのに対して、国産はレベル3をベースにオプションやグレード展開をし、さらにレベル10のコンパクトカーは用意していないという感じです。当然輸入車よりも安いですが、装備も基本性能も低いという事なのです。それをイメージにしたものが下記です。
ここ最近だと国産も基準は上がってきているので、国産に対して悲観してはいけません。下記はFITの装備表へのリンクです。
https://www.honda.co.jp/Fit/common/pdf/fit_list.pdf
見ていただくとわかる通り、一昔前は運転席と助手席の前面エアバッグしかなかったものが、現在ではサイドエアバッグまで装備されています。
最低グレードのBASICでさえ標準装備です。これが近年のコンパクトカーの価格上昇の要因の一つです。価格上昇というと印象が悪いですが、装備充実で安かろう悪かろうという車が、良い方に改善していると捉えてもらえればと思います。
その結果、「コンパクトカー=安い」ではなく、「コンパクトカー=小さい車」という形になることを期待しています。
高齢化社会になればなるほどコンパクトカーの需要も重要性も増すと思いますので、メーカーの方々にも考えてもらえたら嬉しいです。