ルノートゥインゴの日本導入が決まりました。
ぱっと見は可愛いコンパクトカーなのですが、作りについて調べてみると男心をくすぐる面白い車であることがわかりました。
ポルシェと同じRRレイアウト!
このトゥインゴは、RRレイアウトと言って、リアにエンジンを搭載し、リア駆動するという車です。一般的な国産車はFFレイアウトと言って、フロントにエンジンを搭載し、フロントタイヤを駆動させるという仕組みになっているので、それとは全く逆の発想になっているのです。
RRレイアウトというと、真っ先にポルシェが頭に浮かびますが、他にはアルピーヌA110や昔のビートルなんかがRRレイアウトの車でした。
なぜ男心をくすぐるのか?
単純で、いわゆるスポーツカーと呼ばれるもののほとんどはリア駆動になっています。
輸入車でもBMWやメルセデスやフェラーリなどの大抵のモデルはリア駆動です。
走りにおいてはフロント駆動よりもリア駆動の方が効率が良く、ハンドリングが良いということがその理由になります。
ちなみに、海外モデルはリア駆動で、国産モデルはフロント駆動が多いのは、単純にフロント駆動のコストが安いからなのです。
トゥインゴの場合は、リア駆動に加えて、リアにエンジンを搭載するというのが面白いところです。BMWやメルセデス、フェラーリなどはフロントにエンジンを搭載してリアを駆動させるという方式(FRと言われます)を採用しているのですが、この構造になるとフロントのエンジンからタイヤを駆動させるリアに動力を伝えるための「シャフト」と呼ばれる棒で繋ぐことになります。
その結果、前から後ろにシャフトを通すために、室内空間が狭くなります。そこで国産車は一般的に室内が広くとれるフロントエンジンでフロント駆動を採用しているのです。(RRレイアウトもFFと同様に室内を広く出来る効果はあります)
レースで走るような車ならば、エンジンの搭載位置や駆動方式にもこだわる必要があるのですが、このトゥインゴは見た目でもわかる通りそういう車ではありません。
トゥインゴは90ps 13.8kgというスペックの車で、馬力だけであれば1.3Lのフィットよりも低いのです。トルクはフィットよりも1kgほど高いので、走り出しはきっと快適だと思います。とは言え、その程度のスペックの車でレースに出るということはおそらくないでしょう。
では、なぜRRレイアウトを採用したのか?ということになりますが、これはスマートと共同開発されたからというのが理由となります。
スマートはフォーツーがRRレイアウトを採用しており、現行型でも同様にRRレイアウトになっています。共同開発によりその思想を引き継いだ形になっているのです。
トゥインゴ自体にはRRの意思はないですが、「ポルシェ911と同じリアエンジン・リア駆動の車なんですよ」と言えば、マニアックな車なのねという想像はしてもらえるだろうし、ひょっとしたら効果な車なのではないかと思ってもらえるかもしれません。
しかし、男の子だったらよくわからないなりにも、メカニカル的には結構こだわっている車なのだなということは感じ取ってもらえると思います。
力(馬力)だけが車の楽しさではない
私は以前インプレッサ WRXに乗っていました。ワゴンだったので馬力は250psだったのですが、残念なことにそれまでは車で捕まったことがなかったのに2度ほど捕まってしまいました。日本の道路に250psは必要なかったのです。もちろんスピードを出さなければ良いのですが、やはり持っているもの(パワー)は使いたくなってしまうものなのです。
その結果、それまで何度も買おうと思ってはやめて、ようやく手に入れたインプレッサだったのに、結局4年で手放してしまいました。
その後初めて輸入車を購入しました。
170ps 24.5kgというスペックのVW GOLFで、彼此9年ほど乗っています。
かなりパワーは下がっているのですが、このGOLFの運転はすごく楽しいのです。
9年も乗っているのに今でも楽しいと感じています。
ボディーがしっかりしていて、走行性能も高いので、パワーを出し切る楽しさがあります。おそらく、マツダのロードスターなどはそういう感覚なのかなと思いますが、さらに輸入車はボディー剛性も高く安定感も高いです。そして静粛性も高いので、楽しく走る時とゆっくり走る時と2倍の楽しさがある様な感じです。
ちなみにインプレッサは車内も煩いですし、周りの車もゆっくり走ることを許してくれない雰囲気があるのでとても疲れる車でした。そして、ボディー剛性が低かったので、パワーを完全に持て余している感じでした。
また、ゴルフでいうところのDSG(クラッチの無いマニュアル)がとても運転を楽しくさせてくれる要素の一つでもありました。ATでもパドルシフトが装着されている車はありますが、ATとは違って自由に変速できます。またその変速も一瞬です。
カーブに入る前にエンブレを効かせて、アクセルを踏みながらカーブを曲がっていき、カーブを抜けたところでシフトアップしてさらにスピードアップのような、MT的な運転が楽しめます。
適度なパワーとクラッチのない楽な変速機が楽しめる主要素だったのです。
このルノートゥインゴも、輸入車には多いEDC(ルノーではエフィシエント デュアル クラッチ)を搭載しています。これは私のゴルフのDSGと同じ仕組みのミッションになります。まるでゲームのようにギアを変えて走ることができる仕組みです。
高速道路では馬力がものを言いますが、それでも制限速度は80kmです。
山道だったら制限速度は40km〜50kmぐらいだと思いますが、これはポルシェだってトゥインゴでも同じ条件です。でも明らかに走行性能が高いスポーツカーよりもドライビング技術で素早くコーナーを駆け抜けるトゥインゴを想像してみてください。
こんな楽しいことはないと思います。
女性にも好まれる内外装と奥様に喜ばれる価格
見た目はちょっとずんぐりむっくりだが、そもそもスポーツカーではないので可愛らしいです。「売れているフィアット500は見飽きた」「miniは大きくなりすぎた」「ドアはやっぱり4枚欲しい」なんて方には最適な一台になると思います。
そして、この車の魅力の一つは価格です。
- ハードトップ 189万円
- キャンバストップ 199万円
私だったら、かわいい見た目に合わせて、キャンバストップを選ぶのが良いと思っています。ただ、屋外駐車場の方で長く乗る事を考えるのであれば、ハードトップを選択するのが妥当でしょう。やはりキャンバストップは経年劣化してしまうからです。
車にライフスタイルを合わせる
アウトドア好きな方がワンボックスやSUVを選ぶのは妥当だと思います。
未舗装路を走ったり、大荷物を運んだりするというのがその理由になるでしょう。
しかし、アウトドアが好きであっても毎日行くわけではないし、アウトドア利用以外の方がむしろ多いのが実状だと思います。
それであれば、キャンプ道具を極力少なくして少ない道具でキャンプを楽しむという発想に変えてみるというのも面白いと思います。
山登りであれば、60Lのザックで登るのではなく、30Lまで荷物を少なく(不便にするのではなく、必要なものは全て持つのが原則)して登るウルトラライトなんていう登山があるように、車もウルトラライトなんだけれど、大型車となんら変わらない楽しみが出来るようにすれば良いと思います。
オールドミニでキャンプにいく方もいらっしゃいますよね?
あのイメージです。室内に荷物が入れられないからキャリアをつけて、キャリアに荷物を乗せている姿は、大変でしょうがとてもオシャレに見えます。
不便は感じるでしょうが、コンパクトであるが故にSUVよりも燃費がよかったり、日常の使い勝手が上がったりというメリットも十分享受できると思います。
そして、そもそも少し不便なぐらいが色々工夫もするようになるので、楽しめるのではないでしょうか?
トゥインゴ1.0l NAに乗ってて、パワーウエイトレシオと空力特性ってのに気付かされた。
— 温泉太郎 (@nureshiba1) 2017年7月3日
キャンプ道具満載でPS/tはガタ落ち、ルーフボックスのおかげで燃費もガタガタ!
雨の東海北陸道、3速でクーラー切らないと登らないとは、トホホ pic.twitter.com/6weve00Lsd
時々限定車なども出ているので、まめにチェックすると良いことありますよ。